Zabbix Server 3.2 で YAMAHA RTX1210 を監視する

RTX1210Tech

Zabbix を利用して YAMAHA RTX1210 を監視してみました。
RTX1210 には Zabbix エージェントをインストールできないため、SNMP を利用して各種パラメータを取得します。

ZabbixでRTX1210を監視する

検証環境

  • Zabbix Server 3.2
  • Zabbix Proxy 3.2
  • RTX1210 Rev.14.01.20

Zabbix Server がクラウド上にあるため、宅内の Zabbix Proxy を経由して RTX1210 を監視する構成となっています。Proxy の詳細は↓を参照。

SNMP 設定

RTX1210 にログインし、下記コマンドにて SNMP を許可します。

※Zabbix Server (Proxy) の IPアドレスが 10.0.0.yyy の場合

> administrator
# snmp host 10.0.0.yyy public
# snmp trap host 10.0.0.yyy public

10.0.0.yyy に対して public コミュニティの読み取りを許可、トラップの送信先も同じく 10.0.0.yyy に設定しています。

SNMP 確認

必須ではないですが、SNMP が正常に読み取れるか念のため確認します。

Zabbix Server (Proxy) の端末から snmpwalk コマンドを叩きます。無事に通信できている場合は、SNMP で取得可能な情報が出力されます。

※RTX1210 の IPアドレスが 10.0.0.xxx の場合

$ snmpwalk -v 1 -c public 10.0.0.xxx

OID を絞り込んで、筐体温度のみを取得してみます。無事に取れました。

$ snmpwalk -v 1 -c public 10.0.0.xxx .1.3.6.1.4.1.1182.2.1.15.0
SNMPv2-SMI::enterprises.1182.2.1.15.0 = Gauge32: 43

テンプレート準備

監視項目をひとまとめにした Zabbix テンプレートを登録します。下記リンクで公開されている「RTX1200 用」を利用します。
https://sukejob.com/contents/pc/zabbix-template.html

「RTX1200」かつ「Zabbix 2」向けではありますが今回の構成でも活用できました。ダウンロードした XML ファイルを開き、RTX1200RTX1210 に文字列置換しておきます。

テンプレート設定

Zabbix 管理画面にログインし、設定テンプレートインポート の順に辿ります。置換済みのファイルをインポートします。

Zabbixテンプレートをインポート

ホスト作成

Zabbix 管理画面から、設定ホストホストの作成 と辿ります。
「エージェントのインターフェース」を削除し、「SNMPインターフェース」を追加します。所属グループも最低一つ選択しておきます。

SNMPインタフェースを追加

テンプレートタブで先ほどインポートしたものをリンクし、ホストを登録します。

インポートしたテンプレートを紐付ける

スクリーン作成

監視データグラフ からデータが取得できていることを確認します。

ZabbixのグラフにRTX1210の情報が反映された

監視データスクリーンスクリーンの作成 から、モニタリングしたいグラフを並べたスクリーンを用意すると便利です。

ZabbixでRTX1210を監視する

参考リンク

まとめ

  • RTX1210 を Zabbix から監視できるようにしました
  • Zabbix エージェントではなく SNMP を利用します
  • RTX1200 向けのテンプレートを活用できます

ルータのトラフィック、L2TP/IPSec 利用時の負荷上昇、気温に応じた筐体温度の変化など、さまざまな情報が可視化されるため見るだけでも面白いです。

トリガーを設定することで、必要に応じてアラート発報などの応用が可能です。